住宅ローンはどこに振り込まれる?振り込まれるタイミングや流れも合わせて解説

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住宅ローンはどこに振り込まれる?振り込まれるタイミングや流れも合わせて解説

住宅を購入する機会は人生の中でそう多くはありません。そのため、住宅ローンを初めて利用するという方も多いでしょう。

 

住宅ローンは家の支払いに必要になる大切なお金です。そのため、振込先やタイミング・流れを押さえておくことが重要になります。


 

この記事では、住宅ローンの振込先やタイミング・流れについて分かりやすく解説します。

これから住宅ローンを検討する方は、ぜひ参考にしてください。

 

1. 住宅ローンは『どこ』に振り込まれる?

住宅ローンの振込先には、次の2種類があります。


 

借り入れた契約者本人の口座に振り込まれれる

住宅販売会社に直接振り込まれる


 

1-1. 借り入れた契約者本人の口座に振り込まれる

一般的な振込先のパターンが「契約者本人の口座」です。金融機関で住宅ローンを申請した際には、このパターンでの振り込みになるケースがほとんどです。


 

この場合、住宅ローンを契約した本人名義の口座に振り込まれ、その後住宅販売会社などへの支払に充てられます。また、住宅ローンの振込・支払では大きなお金が動くため、基本的に振込後すぐに支払先に払い出されるようになっています。


 

自分の口座に振り込まれると言っても、ごく短い期間のみの話であることは覚えておきましょう。

1-2. 住宅販売会社に直接振り込まれる

もう一つの振込パターンが、「自分の口座を経由せずに直接住宅販売会社に振り込まれる」です。契約書などに不備がなければ、融資実行日に指定した日に直接住宅会社に振り込まれます。


 

このパターンは、住宅販売会社と提携する金融機関で申請した際に行われるのが一般的です。

 

2. 住宅ローンは『いつ』振り込まれる?

住宅ローンが振り込まれるタイミングは、一般的には「住宅の引き渡し日」です。また、この際には、所有権移転登記や各種諸費用の支払いも同日で行われるケースがほとんどです。


 

住宅ローンを貸し出す金融機関は、購入する物件に対して抵当権を設定します。抵当権とは、万が一返済が滞った際に、物件を強制的に売却して残債を回収する権利のことです。抵当権があることで、金融機関は貸し倒れのリスクに備えることができます。


 

抵当権が設定できるのは、家が完成し所有者が買主であると登記されてからになります。そのため、所有権移転登記または所有権保存登記と抵当権設定登記を同日に行い、登記完了後に融資が実行されるという流れになるのです。


 

ただし、基本的には同日に行われるので、午前中に融資実行し、午後から登記手続きというケースが一般的です。


 

ちなみに、金融機関は抵当権さえ設定できれば融資できるので、融資実行のタイミングが引き渡しより遅れても問題ありません。とはいえ、融資がなければ買主は支払いに対応できないでしょう。売主としても引き渡し後にお金が支払われないとなると引き渡しに抵抗感を抱きます。そのため、すべての手続きを同日に行うケースが基本となるのです。


 

なお、つなぎ融資や分割融資を利用する場合は、振込のタイミングが上記とは異なるので、事前に金融機関に確認するようにしましょう。

 

3. 住宅ローンの融資実行から引き渡しまでの流れ

住宅ローンを利用する際は、融資実行から引き渡しまでは基本的には同日で行われるため、何か一つでも不備があると流れが止まってしまう恐れがあります。


 

スムーズに引き渡しまで終えるためには、当日の流れを押さえておくことが重要です。ここでは、当日の流れを解説します。


 

大まかな流れは、以下の通りです。


 

  1. 金融機関で書類確認
  2. 融資実行
  3. 売主への振り込みと登記申請
  4. 鍵・書類の引き渡し


 

なお、今回は「同日にすべて行う」「契約者本人の口座に振り込まれる」と想定した流れで解説します。

3-1. 金融機関で書類確認

融資・引き渡しは、基本的に平日の午前中・金融機関で、売主・買主・住宅販売会社の担当者・金融機関の担当者・司法書士同席のもと行われます。住宅販売会社などが日時・場所を教えてくれるので、指定の日時・場所に指定された書類を持って行きましょう。


 

当日は、本人確認書や契約書・権利書などの多くの書類が必要です。それらの書類に不備がないかをまずは確認します。司法書士が同席しているケースでは、司法書士が本人確認と書類確認を進めていきます。

3-2. 融資実行

書類に不備がなければ融資が実行されます。


 

融資が実行されると、契約者本人名義の口座に融資金がいったん全額振り込まれます。とはいえ、振り込まれたお金は自分で自由に引き出したりはできないので注意しましょう。

3-3. 売主への振込と登記申請

融資振込後、即座に売主への振り込みが行われます。


 

基本的に、融資実行前に売主宛ての振込伝票を渡しています。そのため、融資が振り込まれた後は自動的に売主への振り込みまで行われるのです。


 

ただし、売主によっては現金や小切手で支払うケースもあるため、事前に振込方法は確認しておくようにしましょう。


 

融資実行・振込後は、所有権移転登記と抵当権設定登記の申請手続きを行っていきます。一般的には司法書士に依頼しているため、司法書士が法務局に出向いて登記手続きを行います。


 

なお、このタイミングで司法書士への依頼料・登記費用の支払いも行います。中古物件などを中古で購入した場合は、不動産会社への仲介手数料の支払いや売主への固定資産税清算も行われるので、事前にどのような費用が発生するかを確認しておくことも大切です。

3-4 鍵・書類の引き渡し

支払と登記手続きが完了後、いよいよ物件の引き渡しが行われます。売主が物件の鍵や必要書類を引き渡し、内容を確認し、書類によっては署名・押印してすべての手続きが完了です。


 

また、融資実行後、住宅ローンの返済もスタートします。スタートのタイミングは金融機関によって異なるので、事前に確認して口座にお金を用意するようにしましょう。

 

4. 住宅ローンに関するよくある疑問点

最後に、住宅ローンに関するよくある疑問点についてみていきましょう。

4-1. 住宅ローンの返済用口座は新規に開設が必要?

住宅ローンを利用する金融機関に口座を持っている場合は、新たに開設は不要です。

ただし、金融機関によっては「給与振り込み口座と同一」など利用できる口座に条件を設けている場合があるので、注意しましょう。


 

また、公共料金の引き落としと同一の口座なら金利優遇を受けられるというケースもあるので、事前に返済口座についても確認しておくことが大切です。

4-2. 住宅ローンの返済はいつから始まる?

一般的には、融資実行日の翌月または翌々月の金融機関指定日からスタートします。しかし、いつから引き落としが始まるかは、融資日や金融機関によって異なるので、事前に確認しましょう。

4-3. 住宅ローン控除はいつ振り込まれる?

住宅ローン控除を適用する場合、振込(所得税の還付)は融資実行した年の翌年に確定申告してから2~3ヵ月程後になります。


 

住宅ローンの適用には、初年度の確定申告が必須です。確定申告していない場合は、還付は受けられないので注意しましょう。とくに、会社員など例年年末調整しているケースでは手続きに時間がかかる恐れがあるので、早めに準備しておくことが大切です。


 

2年目以降は年末調整での申告が可能です。その場合は、年末調整として12月の給与と一緒に還付されるケースが一般的でしょう。

 

まとめ

住宅ローンの振込は「契約者の口座」か「売主に直接振り込み」の2パターンが一般的です。また、振込タイミングは、基本的に住宅の引き渡しと同日になります。


 

融資実行と引き渡し日には、売主への支払い・登記手続きなど多くの手続きを行われ、必要書類も多岐に渡ります。トラブルなく手続きできるように、金融機関や住宅販売会社に確認しながら手続きの準備を進めていきましょう。


 

スムーズに引き渡しまで終えて新生活をスタートできるように、この記事を参考にしてみてください。

この記事を書いた人

ホームマップ編集部

一級建築士や宅地建物取引士、インテリア・福祉住環境コーディネーター、住宅営業、およびファイナンシャルプランナーが在籍しております。私たちは、住宅や生活空間に関する深い知識と実務経験を生かし、読者の皆様にとって有益で実践的な情報を提供することを目指しています。家づくりに必要な知識から、インテリアの最新トレンド、資金計画まで、各分野の専門家が連携を取りながら、質の高い内容をお届けします。私たちの記事が、より良い家づくりを実現するお手伝いとなれば幸いです。

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