資産価値から考える家の買い方。注文住宅、建売住宅、マンションをそれぞれ比較
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住宅購入は人生の中でも大きな決断の一つです。
単に住む場所を確保するだけでなく、資産価値という観点から考えることも非常に重要です。
注文住宅、建売住宅、マンションはそれぞれ特徴が異なり、資産価値に影響を与える要因も様々です。
立地、建物の品質、間取りの汎用性など総合的に判断し、将来的に高く売却できる可能性のある住宅を選ぶことが賢明でしょう。
1. 資産価値の観点から見る住宅の選び方
ここでは、注文住宅、建売住宅、マンションのそれぞれについて、資産価値の面から比較・検討していきます。
資産価値とは何か、それに影響を与える要因は何か、そして資産価値を高めるための住宅選びのポイントについて解説します。
1-1. 資産価値とは
そもそも不動産の資産価値とは、将来的に売却する際の価値のことを指します。
住宅を購入する際は、生活の利便性や快適性だけでなく、資産価値も考慮する必要があります。
住宅の価値は、立地、建物の質、設備、間取りなど様々な要因によって決まります。
これらの要因を総合的に判断し、将来的に高く売却できる可能性のある住宅を選ぶことが重要です。
1-2. 住宅の資産価値に影響を与える要因
住宅の資産価値に影響を与える主な要因は以下の通りです。
- 立地
立地は資産価値に大きく影響します。
利便性の高い場所、住環境の良い場所にある住宅は、将来的に高く売却できる可能性が高くなります。
- 建物の質
建物の質も重要な要因です。
耐久性が高く、メンテナンスが行き届いた建物は、資産価値が高く維持されます。
- 設備
住宅の設備も資産価値に影響します。
最新の設備が整っている住宅は、買主にとって魅力的です。
- 間取り
間取りも重要なポイントです。
ライフスタイルの変化に対応できる柔軟な間取りは、資産価値を高めます。
これらの要因を総合的に判断し、バランスの取れた住宅を選ぶことが大切です。
1-3. 資産価値を高めるための住宅選びのポイント
それでは、注文住宅、建売住宅、マンションのそれぞれについて、資産価値を高めるための選び方のポイントを見ていきましょう。
注文住宅
注文住宅は、自分の好みに合わせて設計・建築できるため、満足度の高い住宅を建てられます。
しかし、資産価値の観点からは、一般的なニーズに合わせた設計にすることが重要です。
また、建築会社の選定も重要なポイントです。
信頼できる建築会社に依頼し、品質の高い住宅を建てることが資産価値を高めることに繋がります。
建売住宅
建売住宅は、建築会社が企画・設計した住宅を購入するため、価格が比較的安く抑えられるメリットがあります。
しかし、画一的な設計になりがちなため、資産価値を高めるためには、立地や周辺環境を重視して選ぶ必要があります。
また、建売住宅を選ぶ際は、間取りの汎用性にも注目しましょう。
多くの人に受け入れられる間取りの住宅は、将来的に売却しやすくなります。
マンション
マンションは、土地の所有権が分割されているため、戸建て住宅に比べて資産価値が下がりにくいというメリットがあります。
ただし、資産価値を高めるためには、ブランド力のあるマンションを選ぶことが重要です。
また、管理状態の良いマンションを選ぶことも大切です。
管理が行き届いているマンションは、資産価値が高く維持されます。
住宅選びにおいて、資産価値は重要な判断基準の一つです。
注文住宅、建売住宅、マンションのそれぞれに資産価値を高めるポイントがありますので、十分に吟味して選ぶことが大切です。
立地、建物の質、設備、間取りなど、様々な要因を総合的に判断し、将来的に高く売却できる可能性のある住宅を選びましょう。
資産価値の高い住宅を選ぶことで、豊かな生活と同時に、将来的な資産形成にも繋がります。
2. 注文住宅の資産価値
ここでは、注文住宅の資産価値について、メリットとデメリット、資産価値を高めるための工夫、売却時の留意点を詳しく解説していきます。
2-1. 注文住宅のメリットとデメリット
注文住宅のメリットは、何といっても自分の理想とする間取りや設備、デザインを実現できる点です。
ライフスタイルに合わせて自由にカスタマイズできるため、居住性は抜群。
また、最新の設備や高断熱・高気密の構造を取り入れることで、快適性や省エネ性も高められます。
一方、デメリットとしては、建築費用が高くなりがちなことが挙げられます。
また、注文住宅は施主の好みに合わせて作られるため、他の人が買い手として現れにくく、売却時に苦労する可能性もあります。
2-2. 注文住宅の資産価値を高めるための工夫
注文住宅の資産価値を高めるためには、いくつかの工夫が必要です。まず、立地選びが重要。
利便性が高く、自然災害のリスクが低い土地を選ぶことが望ましいでしょう。
また、間取りは将来的な転売を考えて、一般的なニーズに合ったものにするのがおすすめです。
外観デザインも、あまり個性的すぎないシンプルなものが無難。
品質の高い材料を使い、適切なメンテナンスを行うことも、資産価値の維持につながります。
注文住宅の資産価値を左右する要因
注文住宅の資産価値を左右する要因としては、以下のようなものが挙げられます。
- 立地(利便性、自然環境、地盤の強度など)
- 間取り(一般的なニーズに合っているか)
- 外観デザイン(シンプルで飽きのこないデザイン)
- 使用材料の品質
- メンテナンス状況
これらの要因に気を配りながら注文住宅を建てることで、資産価値を高く保つことができるでしょう。
2-3. 注文住宅の売却時の留意点
注文住宅を売却する際は、いくつか留意すべき点があります。
まず、売却時期を見極めることが大切。築年数が浅いうちに売却するのが望ましいでしょう。
また、売却前にリフォームを行い、物件の魅力を高めておくことも効果的です。
買主のターゲット層を意識することも重要。
ファミリー層をターゲットにするなら、子育てにも配慮した間取りや設備をアピールしましょう。
適切な価格設定も欠かせません。周辺相場を調べ、適正な価格で販売することが早期売却のカギとなります。
注文住宅の売却を有利にするポイント
注文住宅の売却を有利に進めるためのポイントをまとめると、以下のようになります。
- 築年数が浅いうちに売却する
- 売却前にリフォームを行い、物件の魅力を高める
- 買主のターゲット層を意識したアピールを行う
- 周辺相場を調べ、適正な価格設定をする
これらのポイントを押さえることで、注文住宅でも高い資産価値を維持し、スムーズに売却できる可能性が高まるでしょう。
3. 建売住宅の資産価値
建売住宅は、住宅メーカーや不動産会社が土地を取得し、複数の住宅を建設して販売する住宅のことです。
建売住宅の最大の特徴は、建築費用が比較的安く抑えられることです。
一方で、建売住宅には資産価値の面で注意すべき点もあります。
建売住宅の資産価値は、立地や住宅の品質、デザイン性などによって大きく左右されます。
3-1. 建売住宅のメリットとデメリット
建売住宅のメリットは、価格が安いことです。
住宅メーカーや不動産会社が大量に建設することで、建築費用を抑えることができるためです。
また、建売住宅は即入居が可能な場合が多いため、すぐに住宅が必要な人にとっては魅力的な選択肢となります。
一方で、建売住宅のデメリットとしては、住宅の品質やデザイン性に制限があることが挙げられます。
建売住宅は、コストを抑えるために一定の仕様で建設されるため、自分好みにカスタマイズすることが難しい場合があります。
また、同じ地域に同じような住宅が建ち並ぶため、独自性に欠ける可能性もあります。
3-2. 建売住宅の資産価値を見極めるポイント
建売住宅の資産価値を見極めるためには、いくつかのポイントに注目する必要があります。
まず、立地は非常に重要な要素です。
交通の便が良く、周辺環境が整っている地域の建売住宅は、資産価値が高い傾向にあります。
次に、住宅の品質も重要なポイントです。
建売住宅であっても、使用されている材料や設備の品質が高ければ、資産価値は高くなります。
住宅メーカーや施工会社の実績や評判も参考になります。
さらに、デザイン性も見逃せない要素です。
外観やインテリアのデザインが優れている建売住宅は、将来的に売却する際に有利になる可能性があります。
3-3. 建売住宅購入時の注意点
建売住宅を購入する際は、いくつかの注意点があります。
まず、住宅の品質をしっかりと確認することが重要です。モデルルームを見学し、使用されている材料や設備をチェックしましょう。
また、周辺環境も確認が必要です。
日当たりや風通し、騒音などの問題がないかどうかを確認しましょう。
将来的に周辺で開発が行われる可能性がある場合は、それによって資産価値が変動する可能性もあります。
最後に、契約内容をしっかりと理解することが大切です。
建売住宅の場合、住宅の仕様や価格、引渡し時期などが契約書に明記されています。
契約内容を十分に確認し、疑問点があれば事前に解決しておきましょう。
4. マンションの資産価値
4-1. マンションの資産価値の特徴
マンションの資産価値は、建物の劣化や周辺環境の変化などの影響を受けやすく、戸建て住宅と比較すると下落しやすい傾向にあります。
マンションの価値は、建物の築年数が経過するにつれて減少していくのが一般的です。
また、マンションの資産価値は、立地や周辺環境、建物の品質、管理状況など、様々な要因によって左右されます。
特に、都心部の利便性の高い立地に位置するマンションは、資産価値が比較的維持されやすい傾向があります。
4-2. マンションの資産価値を左右する要因
マンションの資産価値を左右する主な要因として、以下のようなものが挙げられます。
- 立地・周辺環境
都心部や駅近など、利便性の高い立地にあるマンションは、資産価値が維持されやすい傾向があります。
また、周辺の教育施設や商業施設の充実度も重要な要因です。
- 建物の品質・設備
建物の設計や施工品質、使用されている材料などが、マンションの資産価値に影響を与えます。
また、エレベーターや宅配ボックスなどの設備の充実度も重要です。
- 管理状況
マンションの管理状況は、建物の長期的な維持や資産価値に大きく影響します。
定期的な修繕や清掃、管理組合の運営状況などが重要なポイントです。
- 築年数
マンションの築年数が経過するにつれて、建物の劣化が進行し、資産価値が下落していく傾向があります。
ただし、適切な維持管理がなされている場合は、その影響を最小限に抑えることができます。
4-3. マンション購入時の選び方のコツ
マンションを購入する際は、資産価値を考慮して選ぶことが重要です。
以下のようなポイントに注目しましょう。
- 立地の選択
都心部や駅近など、利便性の高い立地を選ぶことが資産価値の維持につながります。
また、周辺の環境や将来的な開発計画なども確認しておきましょう。
- 建物の品質・設備のチェック
建物の設計や施工品質、使用されている材料などを確認し、長期的な耐久性や維持管理のしやすさを評価します。
また、設備の充実度もチェックしておきましょう。
- 管理状況の確認
管理組合の運営状況や、修繕計画、積立金の額などを確認し、適切な管理がなされているかどうかを見極めます。
管理状況が良好なマンションは、資産価値の維持につながります。
- 築年数の考慮
築年数が浅いマンションは、建物の劣化が少なく、資産価値が比較的高い傾向があります。
ただし、築年数が経過したマンションでも、適切な維持管理がなされている場合は、資産価値が維持されている可能性があります。
マンションの資産価値は、様々な要因によって左右されます。
購入する際は、これらの点に注意して、長期的な視点で物件を選ぶことが重要です。
資産価値の高いマンションを選ぶことで、将来的な売却時のリスクを軽減することができるでしょう。
5. まとめ
本記事では、資産価値の観点から、注文住宅、建売住宅、マンションの住宅選びのポイントを解説しました。
立地、建物の質、間取りなど、様々な要因が資産価値に影響を与えます。
注文住宅は自由度が高い反面、建築費用が高くつく傾向にあります。建売住宅は価格が安く抑えられますが、画一的な設計になりがちです。
マンションは利便性が高い一方で、管理状況が重要なポイントとなります。
資産価値の高い住宅を選ぶためには、これらの特徴を理解し、自分の資産状況や将来設計に合った選択をすることが大切です。

ホームマップ編集部
一級建築士や宅地建物取引士、インテリア・福祉住環境コーディネーター、住宅営業、およびファイナンシャルプランナーが在籍しております。私たちは、住宅や生活空間に関する深い知識と実務経験を生かし、読者の皆様にとって有益で実践的な情報を提供することを目指しています。家づくりに必要な知識から、インテリアの最新トレンド、資金計画まで、各分野の専門家が連携を取りながら、質の高い内容をお届けします。私たちの記事が、より良い家づくりを実現するお手伝いとなれば幸いです。