注文住宅の窓選び!理想を映す窓の種類とメリット・デメリットを解説します

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注文住宅の窓選び!理想を映す窓の種類とメリット・デメリットを解説します

注文住宅における窓はただの開口部ではありません。
あなたの住まいに光を取り入れ、空間を彩り、日常に快適さをもたらす重要な要素です。

 

「この部屋にはどういう窓を選ぶのがいいのだろうか?」こう考えている方も多いのではないでしょうか。

 

窓の種類によって、採光や通風といった機能性だけでなく、外観と内装の印象を変えることができ、デザインと快適性を大きく左右します。

 

 

ここでは、新築注文住宅で選ばれる窓の種類をはじめ、それぞれのメリットデメリットについても解説しています。


おしゃれな注文住宅を失敗しないため、是非参考にしてください。
 

 

1. 窓の種類と特性(メリット・デメリット)を理解しよう

窓を選ぶ前に、まずは基本的な窓の種類とそれぞれの特性について知りましょう。
 

1-1. 窓の開閉タイプによる特性(機能性)

開閉タイプによってその使い勝手や機能性が大きく異なります。
適切な窓を選ぶことで、快適性、安全性、省エネ効果を高めることができ、住宅の質を向上させることが可能です。


引き違い窓

参考:三協アルミ_アルジオ 引違い窓 2枚建 ホワイト

特徴

二枚の窓が横にスライドし、開閉できるタイプの窓。

出入りや開閉をよく行う箇所に適している。

メリット

種類が多く様々なオプションに対応出来る。

最もポピュラーで汎用性が高く、コストパフォーマンスに優れている。

デメリット

防犯面や気密性に不安がある。

ありきたりな外観デザインになりがちで、多用には注意が必要。

 

片開き窓、両開き窓

参考:LIXIL 両開き窓

特徴

片方または両方の窓が外側に開くタイプの窓。

アンティークデザインはヨーロピアンスタイル等と相性が良く、可愛い家におすすめ。

メリット締めたときの気密性は高く、開ける方向によっては風を取り込みやすい。
デメリット開くスペースが必要で、風などにより急に閉まることがあるので対策が必要。網戸などは設置しづらい。

 

縦すべり出し窓

 

参考:三協アルミ_アルジオ たてすべり出し窓 オペレーターハンドル シャンパングレイ

特徴

縦にスライドして開閉するタイプの窓。

基本的には片開き窓と特徴が似ている。

メリット

小さな窓にも対応できる省スペース。

締めたときの気密性は高く、開ける方向によっては風を取り込みやすい。

デメリット開くスペースが必要で、押して開くことが前提のため網戸等は内側になる。

 

横すべり出し窓

 

参考:三協アルミ_アルジオ すべり出し窓 オペレーターハンドル シャンパングレイ

特徴

横にスライドして開閉するタイプの窓。

下向き開閉と上向き開閉タイプがあり、雨対策の下向き開閉、排気目的の上向き開閉など使い分けが可能。

メリット小さな窓にも対応できる省スペース。締めたときの気密性は高く、開閉方向を目的に合わせて選択できる。
デメリット開くスペースが必要。縦すべりより換気量が限られることがある。外の景色は見えづらい事が多い。

 

FIX窓(はめ殺し窓)

 

参考:三協アルミ_アルジオ FIX窓 窓タイプ ブラック

特徴

開閉機能のない固定窓。丸型、横長、縦長、格子入り、スクエアFIX窓などデザインのバリエーションが豊富。

採光のみで十分な部屋には、おしゃれなデザインにしやすい。

メリット

断熱性と防犯性に優れ、設置がシンプル。

大きな窓も設置可能でコストが比較的低い。モダンデザインと相性がよくおしゃれ。

デメリット換気ができないため、家全体の通気性を考慮した位置や組み合わせなど工夫が必要。

 

上げ下げ窓

参考:三協アルミ_アルジオ 片上げ下げ窓 シャンパングレイ

特徴

窓を上下にスライドさせて開閉するタイプの窓。

アンティークスタイルはヨーロピアンデザイン等と相性が良く、モダンテイストな住宅との相性がいい。

メリット小スペースで設置可能で気密性が高く、デザインがスマート。
デメリット大きな窓にはできない。機構が複雑で修理など思わぬ費用が必要になることがある。

ルーバー窓

参考:三協アルミ_ノバリス ガラスルーバー窓

特徴

複数の水平に設置された羽板が回転し、隙間を作るように開閉するタイプの窓。

メンテナンス性や気密性の観点から評価は良くないが、網戸を取り付けたままでも開閉できるタイプも多いのでアクセントとして採用はアリ。

メリット曇りガラスが採用されている場合が多く、プライバシーの確保と通気性を確保しやすい。
デメリット他の窓に比べ、密閉性が悪い傾向にあり防音性や断熱性に課題があるケースがある。

 

半FIX窓などの組み合わせタイプも人気

 

参考:三協アルミ_アルジオ たてすべり出し窓 オペレーターハンドル FIX-片袖窓 シャンパングレイ

 

特徴は引き違い窓や縦すべり出し窓と、FIX窓を組み合わせたような機構がポイント。


引き違い窓との組み合わせでは、機能的ながらも単調なデザインになりづらく、アシンメトリーなデザインはスマートでおしゃれに仕上げることが出来ます。


また、縦すべり出し窓との組み合わせでは、開閉スペースを狭くしつつ、豊富な採光を取り入れるなど機能美を両立することが出来ます。
 

 

1-2. 窓のデザインによる特性

デザインタイプや大きさ、設置位置によって窓の魅力が大きく変わります。
光の取り入れ方や視覚的な広がりを最適化し、より快適で効率的な住環境を実現することが可能です。
 

掃き出し窓

参考:三協アルミ_アルジオ 引違い窓 2枚建 シャンパングレイ

特徴

床から窓枠までの高さがあり、開放的なデザイン。

引違いの開閉タイプやアコーディオンタイプが多い。

メリット

簡単に外に出入り出来るため、出入りが想定されるところでは多く採用されている。

明るい採光と優れた通風が得られる。

デメリット

プライバシーの観点で対策が必要。

可視性を重視するため透明ガラスを採用することが多く、カーテンやブラインドが必要になる。

 

肘掛け窓、腰高窓

特徴

床から腰の高さ程度の位置に設置される基本となる窓。

和室は座って肘の高さ程度の低めに設置され、洋室は腰の高さに設定される。

メリット室内のプライバシーを確保しつつ光を取り入れられる。
デメリット掃き出し窓に比べると採光が限られる。

スリット窓

参考:三協アルミ_アルジオ 高所用すべり出し窓 シャンパングレイ

特徴細長いデザインの窓で縦方向、横方向などがある。
縦スリットは2連窓や3連窓として採用されることが多い。
メリット限られたスペースに設置可能で、プライバシー保護にも役立つ。
デメリット小さな開口部のため、光の取り入れ方が限定的。

出窓

参考:LIXIL_汎用カットモール_居室用出窓_LB型_内観プレシャスホワイトP_外観シャイングレー

特徴

壁面から突出した窓で、空間に立体感を出す。外観としてもアクセントになる。

ヨーロピアンやアメリカンなどの洋風デザインと相性がいい。

メリット多面的に採光を取り入れられ、飾り棚や植物を育てるなど多目的に使用可能。
デメリット取り付けタイプと造作タイプがあり、通常の窓枠と比べると 建築コストが上がるケースが多い。

 

地窓

特徴

地面に近いような足元の位置に設置される窓。

横長の窓が多い。

メリット外構にある池や花壇などユニークな視線からの景色を楽しめ、プライバシーを守りやすい。
デメリット水はねや泥はねなどに注意が必要で、地面に近いため比較的汚れやすい。

高窓

特徴

壁の天井際のような上部に設置される窓。

横長の窓が多い。

メリットプライバシーを確保しつつ自然光を広く取り入れることができる。
デメリット通常の窓より採光や通風が限定される。日差しが入り込みやすいため、東側や西側に設置すると眩しい。

 

天窓

特徴

屋根に取り付けられる窓。

キッチンや、吹き抜け玄関ホールなどに採用される事が多い。

メリット

天井からの光を取り入れ、明るい室内環境を作ることができる。

日当たりが良くない立地の場合に検討の価値あり。

デメリット

施工が複雑で、熱損失が大きい場合がある。

南側などに設置すると日差しが強く室内が熱くなりがち。

 

アコーディオン窓

 

参考:三協アルミ_マディオJ フルオープン折りたたみ窓 シャンパングレイ

特徴複数の窓が連結されていて、全体が折りたたみ式に開くタイプの窓。
インナーテラスやアウトドアリビングなどプライベート空間が外側にある場合に検討の価値あり。
メリット広い開口部を作り出し、屋内外の繋がりをより開放的に出来る。
デメリット施工とコストが高く、保安上の配慮が必要。比較的壊れやすい。

コーナー窓

特徴建物の角に設置される窓。柱を軸に2面の窓を設けるタイプやガラスをつなぎ合わせたおしゃれなタイプがある。
メリット

開放的な視界とユニークなデザインが可能。

角部屋書斎などおしゃれな空間にしたい場合に検討の価値あり。

デメリット施工が複雑で、角の構造によっては断熱性や耐震性に課題が出る。

 

1-3. その他設備の特性

他の設備の特性についても解説します。

開閉タイプやデザインだけでなく、機能性やデザインに影響を及ぼす設備は多岐にわたります。

デメリットを補うための使用方法にも注目し、これらの情報を参考にしてください。

 

網戸

参考:三協アルミ_ジュノバ・セレナ・彩樹・和奏 共通特長 網戸

 

虫の侵入を防ぐことが出来るため、窓を開けて換気がしたい方には必要の設備になります。

最近では、高断熱仕様や全館空調などの場合はオプションになるところがあるので注意が必要です。

 

シャッターと防災安全ガラス

参考:三協アルミ_スマージュII・トリプルスマージュII 単体シャッター

 

災害対策、保安上の観点や、夜勤等で暗室を作りたいという意向から取り入れられることがある設備。

 

ただし、開閉が面倒であったり開閉に伴う音も出るので、後悔した話も多くあります。
窓を無くしてしまうという判断と天秤にかけ、検討した後決めるをすることをおすすめします。
 

アウターシェード

いわゆる「ひさし」タイプのものや「すだれ」タイプのものがあります。

最大のメリットは太陽光を外側でシャットしてくれるので室温の上昇をかなり防ぐことができます。

日差しが当たる方角で大きな窓を設置したい場合は検討してみるのも良いでしょう。

 

室内窓

参考:三協アルミ_AMIS 室内窓 玄関プラン例

 

室内窓は、部屋と部屋の間に取り付けられる窓で、空間に開放感を与えたり、自然光や照明の光を隣の部屋まで導いたりする機能があります。


例えば、
リビングやキッチンの照明が玄関スペースに届くようにすると帰宅時のときに電気を付けなくても足元を照らしてくれます。

また、

吹き抜けに面した2階の部屋に両開き窓を設置することで、採光の改善しつつ外観に影響を与えない方法で洋風の部屋を実現するなどインテリアにも幅を持たすことが出来ます。

 

一方で、寝室などに設けてしまうと他の部屋の光が差し込んだり、壁に比べて防音性は低いなどのデメリットも存在します。

 

 

採用の仕方によっては、機能性だけでなくデザイン性においても家の魅力を高める要素となります。

十分検討した上で、積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

2. 部屋ごとに適した窓を知ろう

2-1. リビングに選ばれている窓

家のメインとなるリビングには採光を考えた大きな窓を設置することが多く、テラスやデッキへの出入りのため、掃き出し窓やアコーディオン窓などの大きく開閉可能な窓が採用されます。
空間としてはダイニングスペースを含めて窓の選択肢は多く、掃き出し窓+3連スリット窓など複数種類の窓を組み合わせて使うこともあります。


ただし、人通りが多い道路などに面している場合は、高窓などプライバシーに配慮した窓を選択するようにしましょう。
 

 

選ばれている窓:

比較的大きめの窓、掃き出し窓、高窓、地窓、スリット窓など

 

2-2. キッチンに選ばれている窓

食材などを置くキッチンは直射日光で食材が傷みやすいので注意が必要です。

一方で暗すぎるキッチンはやはり気持ちの空間にはなりませんので、明るすぎず暗すぎずが窓選びのポイントになります。


吹き抜けやリビング側の光を間接的に取り入れるなどの工夫もありますが、基本的には比較的小さめの開閉可能な窓を取り付けることが多いです。

北側を向いているなら少し大きめの窓を、東側や西側に向いているなら、小さめの窓にしましょう。
 

 

選ばれている窓:

比較的小さめの窓、高窓、スリット窓、腰高窓、天窓など

 

2-3. 洗面所に選ばれている窓

洗濯機やラック、洗面台などを設置することがある洗面所には、比較的小さめの窓を高い位置に設置する事が多いです。

どうしても明るさが欲しい場合は照明による補完も検討しましょう。


注意点としては、洗面台の鏡と反対方向に窓を設けると、鏡に映る顔が見えづらい場合があります。洗面台の横か上の位置に設置するようにしましょう。


水回りなので開閉タイプが良いですが、お風呂場の換気扇で通風性が確保されているのであればFIX窓でも問題ありません。
 

 

選ばれている窓:

比較的小さめの窓、すべり出し窓、高窓、横スリット窓など

 

2-4. お風呂場に選ばれている窓

お風呂は気密性が高いすべり出し窓がおすすめです。

気密性を確保すると、お風呂の室内温度が安定し、快適な環境になります。


FIX窓とすべり出し窓が複合した連窓もあります。採光性を重視する場合は複合窓も検討してみてはいかがでしょうか。


引き違い窓を採用する場合は、防犯性を考慮し小さめの窓にすると良いでしょう。

窓に格子を組み合わせると、防犯面の対策も万全です。

 

選ばれている窓:
比較的小さめの窓、縦すべり出し窓、横すべり出し窓、引き違い窓など

 

2-5. 寝室に選ばれている窓

一般的には快適な睡眠環境を重視する寝室には、気密性や防音性の高いものを採用するケースが多いです。

高所に設置するタイプの窓であれば、外部からの視線を気にせずに、必要な換気と光を取り入れることが可能です。


ただし、東側の窓は朝日が眠りを邪魔する場合があるので、窓の位置は慎重に決めましょう。

 

選ばれている窓:
比較的大きめの窓、すべり出し窓、高窓、横スリット窓、FIX窓など

 

2-6. トイレに選ばれている窓

トイレは外から見えない高い位置に窓を設置することが多く、通風性の確保できるすべり出し窓などが採用されます。

 

曇りガラスを選ぶことで、窓が少し開いていてもプライバシーを守りながら自然光を取り入れることが可能です。


換気扇を取り付ける必要がありますが、インテリア性を重視するのであれば、大きな縦スリット窓やFIX窓も採用可能で、おしゃれなトイレ空間にする時にはポイントになります。
 

選ばれている窓:

比較的小さめの窓、高窓、FIX窓、すべり出し窓など

 

2-7. 玄関に選ばれている窓

玄関は省スペースなことが多いですが、小さい窓でも1つあるだけで印象が大きく変わります。換気を気にする場合は開閉できるタイプが良いですが、玄関ドアに換気機能をもたせることでFIX窓にするなどの判断もあります。

 

選ばれている窓:

比較的小さめの窓、地窓、高窓、スリット窓、FIX窓など

 

 

3. 外観について考える

同じタイプの窓を複数設置するだけでは外観をおしゃれにするのは難しいです。


目的と機能性だけでなく、複数種類の窓を家のデザインコンセプトや立体感に合わせて選択することが重要になります。

 

窓選びには使い方と機能性を整理した後、外観との組み合わせで調整といった具合で決めるのが一般的です。


家の外観に影響を与える窓選びは非常に奥が深いです。

施工事例を調べたりするとヒントが見つかるかもしれません。
 

注文住宅の窓の決め方については「こちらの記事」で解説していますので、そちらも是非参考にしてみてください。
 

 

 

4. まとめ

いかがでしたでしょうか。

マイホームを購入する最適なタイミングは、仕事の状況、貯金の額、そして自分のライフスタイルを総合的に考えた上で決めることが大切です。


自分にとって理想の生活を実現するためのタイミングについて考え、見極めるためのヒントになれば幸いです。
 

 

以上、「マイホーム購入はいつがいいの?家を建てる適切なタイミング」について説明しました。

この記事を書いた人

ホームマップ編集部

一級建築士や宅地建物取引士、インテリア・福祉住環境コーディネーター、住宅営業、およびファイナンシャルプランナーが在籍しております。私たちは、住宅や生活空間に関する深い知識と実務経験を生かし、読者の皆様にとって有益で実践的な情報を提供することを目指しています。家づくりに必要な知識から、インテリアの最新トレンド、資金計画まで、各分野の専門家が連携を取りながら、質の高い内容をお届けします。私たちの記事が、より良い家づくりを実現するお手伝いとなれば幸いです。

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